こんにちは!ちょうど大きな親木を移植する機会があったので写真を掲載します。
ちなみに孔雀椿(接木)の樹齢50年物です。地上部3.2mの大樹です。
分かりにくいかもしれませんが、全体の6割~7割ほどの葉を切り込んでいます。
樹形バランスを見ながら親指ぐらいの枝も切り落とします。
あとは移植先に移動して終わりです。 ざっくりですが説明終わります。
本日のまとめ。。。
「移植する事は根を切る事、当然上の葉や枝も切り落として地上部と地下部を均等にしてあげましょう」
よろしくお願い致します。
2013年の夏明け、地植えの挿木椿が枯れたと言うお話を数件頂いたのを思い出しました。
接木で植栽されているお客様はそのような事はないのですが、仕組みを説明します。
挿木苗は椿の根(自根)になります。特徴としては、
①発根の絶対量が少ない ②発根のペースが遅い ②根が伸び続ける(走ると表現します)
①②は木の成長が遅いので、根の張りが遅いと言うのはなんとなく分かって頂けると思いますが問題は③
「夏は乾くから、椿の木の根元にしっかりと水をあげていた」と皆さん言われるのですが、実際に水を吸い上げる根がそこには存在しないという事実です。
地植えした挿木椿は水を吸う根がだんだんと遠くになってゆき、温度を求め地表近くに張るようになるので水切れしやすいのです。
対策としては発根しやすい5月~6月に根切りと言う作業をおススメします。
幹回りの長さ(円周長さ)×1.2倍~1.5倍の位置を、スコップで2、3か所をザクッと土へ差し込めばOK。次の年は去年と違う場所を根切りします。(そのあとは水やりをしてあげてくださいね。)
そんな事もあり、販売している挿木の一品物や苗は鉢植えでの管理をおススメしております。
接木苗はサザンカ(当園は品種「勘次郎」を絶対に使用)根を借りて(という表現とさせてください)上の椿が育ちます。
なので接木苗は上記の問題をしっかり解決しています。
発根も多く、温度が低くても根を出しやすく、根が伸びると同時に脇の根も出す=発根量が自然と多くなるという仕組みになります。
本日のまとめ。。。
「根は「水」「栄養」を吸収するとても大事な部分です。 大切に育てた椿が枯れないよう根を大切にしましょう!」
若干分かりにくい表現もあるかと思いますが、トラブル解決の目安として当園として持っている知識の一部となります。
上記が絶対と言うわけでは決してありません。ご了承ください。
今後も佐藤椿園をよろしくお願い致します。 三代目 佐藤幹大
伝統とこだわりを大切に守り続けているので話がとてもとても長くなってしまいます。
その辺りも先代より引き継いでしまっているので簡潔に話せるようになりたい! 三代目の幹大(みきひろ)です。
昨日の続きになりますが、挿木椿と接木椿では根が全く違います。
当園の接木椿の台木はサザンカの「勘次郎」という品種に接木しております。
分かりやすい表現として、挿木椿の根は数本の根が走ってしまいがちで、木を真上から見て放射状に広がりません。
接木椿は木を真上から見て放射状に広がり、またびっしりと細かい根(細根)を張り巡らします。
特に年数が経過した椿で、はっきりと表れます。
挿木椿の移植後によくある事として、木の脇枝が数本枯れ全体が弱々しくなってしまい葉が黄色になるという事例です。
接木椿、お値段は少し高くなりますが「長く楽しみたい」という方、「一生物の椿を」とお考えの方は是非接木苗をお買い求め下さい。
ただし、当園オンラインショップで販売している一品物挿木苗に関しては畑でしっかりと管理した良苗です。
ちなみに挿し木を良質に長持ちさせようという場合は少し手が掛かりまして・・・ この先は次の投稿にて~