「椿の移植」に関する質問の回答②

伝統とこだわりを大切に守り続けているので話がとてもとても長くなってしまいます。

その辺りも先代より引き継いでしまっているので簡潔に話せるようになりたい! 三代目の幹大(みきひろ)です。

昨日の続きになりますが、挿木椿と接木椿では根が全く違います。

当園の接木椿の台木はサザンカの「勘次郎」という品種に接木しております。

分かりやすい表現として、挿木椿の根は数本の根が走ってしまいがちで、木を真上から見て放射状に広がりません。

接木椿は木を真上から見て放射状に広がり、またびっしりと細かい根(細根)を張り巡らします。

特に年数が経過した椿で、はっきりと表れます。

挿木椿の移植後によくある事として、木の脇枝が数本枯れ全体が弱々しくなってしまい葉が黄色になるという事例です。

接木椿、お値段は少し高くなりますが「長く楽しみたい」という方、「一生物の椿を」とお考えの方は是非接木苗をお買い求め下さい。

ただし、当園オンラインショップで販売している一品物挿木苗に関しては畑でしっかりと管理した良苗です。

ちなみに挿し木を良質に長持ちさせようという場合は少し手が掛かりまして・・・ この先は次の投稿にて~

椿な人達

椿園三代目園主 佐藤 幹大

椿園三代目園主
佐藤 幹大

椿園は昭和23年の創業以来、椿樹木を専門に生産・販売を行っています。育種家としては一重の筒咲を中心としたツバキらしい「美しい椿」の作出にも取組み、三代に渡り作り出した園芸品種椿は300品種に迫っている。代表的な作出・命名品種:千羽鶴、初音、陣屋の椿、月照など。