椿-つばき- 椿専用培養土とポットのご紹介♪

こんにちは。今日は社長ではなく農園担当の立松が担当します!

間もなくGW、夜は少し冷えますが、昼間は額に汗が滲む陽気になってきました。
農園で育つ椿は芽吹きも始まり、長い間花を咲かせて少し疲れている木姿も次第に元気になってきています。
花が減って少し寂しいですが、今シーズンもお疲れ様!という気分ですね。

ちょうど今頃は植え替えにぴったりの季節です。
何度もご紹介をした椿園の培養土ですが、今日は椿が元気に育つ仕組みと共に少し詳しくご紹介しようと思います。

まずは椿が好む環境と生育の簡単な仕組みをご説明します。
少し長い文章になりますがお付き合いください。

椿は元来、山の斜面などに自生している植物です。離島などでも自生している有名な場所が多くありますが、共通して言えることは「水はけが良い土質である」ということです。

「水はけが良い」ということは土がすぐに乾くので根が水を探すために積極的に伸びてくれるということです。
土が乾くたびにしっかり潅水するというのは、飴と鞭をうまく使い分けてより良い成長を促すという理屈です。
根は水や肥料分を吸い上げる大切な器官で、根の成長は椿全体の成長と比例します。
椿を育てる時は椿が好む水はけの良い環境をつくってあげましょう。
「乾く」→「水を探して根を出す」→「水やり」→「肥料と水を吸う」のサイクルをどれだけ繰り返すことができるかが椿の成長を左右します。

椿の成長には土の乾燥を促し虫の発生も防いでくれる適度な風も大切です。

逆に水はけが悪い土や頻繁な水やりをすることは木が楽をしてしまい、根を出さずに成長不良を起こしたり根腐れをしてしまう原因にもなります。

一度に大きな鉢へ植え替えないほうが良い理由も同様に過剰な水分の問題で、ポット全体に根が回っていないと水が吸われずにいつまでたっても乾かないため成長障害や根腐れを起こします。

しかし適度な保水性がないと水と共に肥料も流れてしまう為、肥料切れを起こしてしまう場合があります。

以上をふまえて長年椿を生産してきた経験から適度な保水性と水はけの良さを両立してつくられたのが「椿専用培養土」です。

促成栽培だけを考えずにお客様の下で元気に育ってほしいという思いを込めて開発しました。

椿の好む弱酸性の土で元肥も入っているのでそのまま簡単に植え替えができます。

写真のように水に濡れた土を強く握った状態でも軽く力を入れるとパラパラと崩れる土が理想の土質です。
この土の状態は鉢だけでなく地面に植栽する時の基準にもなります。
植えたい場所の土が上のような状態であれば椿に向いた土壌と言えます。
粘土質でぐにゃりと潰れるような場合は培養土を混ぜて土壌を改良してやりましょう。

これと当社が採用しているスリットポットを併用することで更に水はけが良くなり根がしっかり伸長します。
細やかな気遣いができるのであれば底土に少し大きめの赤玉土や鹿沼土を用いてさらに水はけが良い環境をつくることもお勧めです。
この場合夏場などの水切れには注意してください。
素焼きの鉢など底穴が小さな鉢に植える場合も底土は有効です。

根が一番伸びる季節は昼間の気温が20度を超えるくらいのまさに今です。
植え替えした後、すぐに根が出れば移植や鉢上げの失敗はほとんど無くなります。
是非椿園の培養土で元気な椿を育ててください。

話が広がりすぎて長くなってしまいましたが、拙い文章を読んでいただきありがとうございました。
来週は剪定のお話をさせていただきます。

椿な人達

椿園三代目園主 佐藤 幹大

椿園三代目園主
佐藤 幹大

椿園は昭和23年の創業以来、椿樹木を専門に生産・販売を行っています。育種家としては一重の筒咲を中心としたツバキらしい「美しい椿」の作出にも取組み、三代に渡り作り出した園芸品種椿は300品種に迫っている。代表的な作出・命名品種:千羽鶴、初音、陣屋の椿、月照など。